松原正樹が演奏したRhythm cuttingやPhraseを素材として、誰かのセンスで料理してもらえたら面白いと思う。
自分達もかつて、ミュージシャンのサンプリング音源というモノを、それはそれは美味しくありがたい素材としてレコーディングで沢山取り入れさせていただいた歴史があります。
その制作作業はとても楽しい経験でした。有名無名なミュージシャンの演奏音素材もあれば、モータウン等が放出した聞いたことある曲のリズムとコード進行のサンプリング、アフリカ等どこかの国のおばさんの歌など、売られていた膨大なそれらの音素材を買ってきて(当時結構高額でした。CD一枚2万円位だった)聞いて好きなモノをチョイスして自分の音楽の世界観に使ってゆくというレコーディング方法もとても楽しくて好きなことでした。それと並んで人間のアンサンブルも大好きで、生演奏にこだわったレコーディングも沢山してきました。レコーディングでしか出来ない(テクノロジーを利用するという意味の)世界観ってあるんです。逆に、生演奏アンサンブルでしか出来ない世界観もあるんです。そのミックスな世界観もあるんです。
その方法のどちらが良いとか悪いとかでは無く、イメージしている世界観をどんな方法で表現するかだと思うんです。
松原正樹はお料理する事も好きでした。冷蔵庫に有る素材で美味しいモノを作ってくれました。「料理って音楽と一緒なんだよ。これとこれを組み合わせるとどんな味になるかなあって考えるのが好きなんだ。やってみたくなるの」とよく言ってました。
松原正樹の演奏音素材、松原がグループしてカッティングし、歌うように心込めたフレーズ、その音が我が家のハードディスクに沢山記録されています。
松原正樹Guitarサンプリング音源集、本当は20年前位に出したかったんです。そういう時代でした。
でもそれに取り掛かれる時間が無かったです。あの頃は忙し過ぎた・・・
松原正樹はもう居なくなっちゃったけど、演奏した音が有りますので、七回忌の今年やっとその思いを実行しようと思いました。
敢えてどの曲での演奏かは伏せておきます。先入観無くあなたの創作に松原正樹のギターも参加させてみてください。
コアな松原ファンの方々は「あ!あの曲のあそこのフレーズ!あのカッティング!」って気付いたら楽しいでしょうし、松原も私も嬉しいです。
私が松原の音に関して出来ることはこれが最後となります。
松原正樹を愛してくださった全ての方々に感謝を込めてリリースいたします。
どうぞお楽しみください。
南部(松原)昌江 2022年11月


